Shikimy Galle
My voice〜Archives〜 - マイボイス〜アーカイブス〜


わたしの好きな小説家の一人に、芥川賞作家の阿部和重さんがいます。デビュー作の「アメリカの夜」から芥川賞を受賞しました「グランド・フィナーレ」など、全ての作品を楽しく読ませて頂いています。冗長性のある内容や文章が特徴の一つで、時にはそれが論理になり、時には笑いとつながる作品が出版されています。

「グランド・フィナーレ」の中で、主人公が代官山のクラブに行く場面があります。そこで主人公はハウスミュージックやトランスのことを「愚直なダンスミュージック」と言っているのですが、「愚直」とは、辞書によりますと「正直いちずであること。ばかしょうじき」と書いてあります。

さて、これはどういうことなのでしょうか?

阿部さんの個人的な感性は別として、主人公はハウスやトランスのことをあまり好ましく思ってないように感じますか?

それとも「重低音が体を揺らせて踊りやすい(阿部さんの言葉を用いるならば、騒ぎやすい)」と捉えることができますか?

その解釈はそれぞれして頂いて良いと思います。

わたしは、何よりも「愚直なダンスミュージック」という言葉のインパクトが残りました。それは音楽的に心情に響いた感じです。

 

音楽と言葉、わたしはこの漠然とした大きなかたまりが大好きです。愛しています。

夜中、眠りの世界にいく直前、わたしは自分の血液の流れる音を聴きます。それを聴く度に、今も、今日も、これからも、生きているもの全てに、地球上、宇宙の全てものに、音楽と言葉が流れ続けていることを覚えます。

わたしの愚直な音楽はささやかな提案の一つです。

 

あなたが、全ての方が、あらゆる音楽と言葉で素敵な世界を味わえますように。

シキミーガレ